今更ながら久しぶりにタイタニックを見ました。
中学生の時に後半部分だけ見て泣いた記憶はありますが、大人になってから見ると新しい発見があってとても面白い映画だなぁと思い、記事にしてまとめていきたいと思いました。
何をしても満たされない。今の生活をそのように感じている人は是非この記事を読んで頂けたらと思います。
そして映画をもう一度見てもらいたいとなと思います。
目次
タイタニックは恋愛がメインではない?
中学生の時は男女の悲しくも美しい愛の物語としか思えなかったので、涙こそ流しましたが、そこまで感動した記憶はありませんでした。
その頃はただの恋愛映画と思って見ていたのですが、大人になってから見ると色々な観点から見る事が出来るようになり、恋愛以外の面にも目を向けられるようになりました。
人によって重要に思う場面や視点が違う、とても深くて面白い作品だと、改めて思いました。この映画のメッセージは?
私の中ではこの映画は、 自分の殻に閉じこもらず、自分のやりたいことをやる強さを持ちなさい と言うメッセージにとれました。
そして、そうじゃないと、心が満たされないまま一生を終えることになるんだよと。
それはとても辛く、希望もない暗い世界で生きることになるんだよと。
やりたい事があるのに安定のためにそれが出来ずにいる。
私の状況がまさにその通りで、とても胸にささる作品でした。
主人公ローズとジャックの境遇を比較
主人公であるローズは貴族で社会的地位、名誉、お金、全てを持っていたが、 心は自由ではありません でした。
しかし、対照的に お金はないが毎日を自由に楽しく過ごしているジャック。
お互いに足りないものを持っているので、 2人が惹かれ合うのは必然だったのでしょう。
ローズの心境
まず一番初めにローズは船から飛び降りようとしていました。
なぜローズはそのような行動をとるまで追い詰められていたのか。
このシーンはかなり重要で、意識しなければジャックと出会うためのシーンとしてで終わってしまいます。
借金があろうが、貴族の身分であるローズは当時の設定では何不自由がないはず。
他人から見ると飛び降りる理由が無いように思います。
しかし、ローズは本当はお上品な貴族の暮らしが好きでは無かった。
もっと他に自由にやりたいことをしたかった。結婚も決められた相手と分かりきった生活を続けることが目に見えて分かっていたのに他の選択肢を自分で選ぶ事が出来ないでいました。
それはローズのせいではなく、世間がそうさせていたからでもあります。
生きている楽しさは無く、心の中はもう真っ暗だったのだと思います。
ローズは自分で自分の道を進めなかった
ローズの父が残した借金を背負っているため、ローズの母はローズを金持ちと結婚させようとします。
今の時代の価値観ではあり得ないが、ローズの母は娘のことを思ってしていたことで、その時代はそれが当たり前の生き方でした。
今で言う小学校→中学校→高校→大学→就職
のようなものですね。
親が子供のために良い学校に行かせようとすることと同じですね。
当時では当たり前の生き方を押し付けられてローズは心が無くなっていました。
ローズは自分で人生を選ぶことをしなかった
たとえ母親に人生を決められたとしても、もちろん、ローズ自身その生き方に従わず、好きに生きる事は出来たはずです。
家を飛び出し、仕事を見つけて、好きな事に時間を使う。
でも出来なかった。
行動を起こす強さがなかったのです。
今の時代も同じ
会社を辞めたいけど周りからすぐ辞めると思われるかもしれないとか、長く勤めるのが美徳だとか、次があるか分からないとか。
年齢的に無理とか。
決められたレールを歩くしかないと勝手に自分で決めてしまっている、今の時代の人にもローズの心境は当てはまりますね。
ジャックの存在
その時に現れたのがジャック。
彼は何もかもが自由だった。
お金がなければタイタニックに乗れません。
しかし、たまたまポーカーで勝ったお金でタイタニックに乗れたのです。
彼はお金がない不自由さを楽しむこと、不自由を楽しさに変える強さがありました。お金が無いことが不安で、不自由である貴族達からしたら考えもつかない考え方だったのではないでしょうか?
だからこそローズは彼の強さに惹かれ、彼について行ったのだと思います。
ローズにとってのハッピーエンドとは?
しかし、ここでもし2人とも無事に目的地に着いてハッピーエンドになっていたとしたら、ローズ自身が強くなることはなかったでしょう。
なぜならジャックに惹かれて着いて行ったところで、 自分で自分の道を選んで進んでいるわけではないからです。
ジャックが教えてくれた道を彼の後ろをただ一緒についていって歩いているだけになってしまうのです。
ローズの人生
この映画ではローズがおばあちゃんになって出てきて、タイタニックの体験談を話します。
このローズおばあちゃんがジャックが教えてくれたことを胸に刻んで、自分で行動してきた事を表す写真が何枚か登場します。
私は自由に生きたのよ。
と言わんばかりの本当に楽しんでいたんだろうと思えるような写真が写っています。
ジャックがいなくなってからも彼が教えてくれた事をしっかりと自分で行動に起こしたのです。これが彼女が手に入れた強さです。
もしも今の時代だったら
もし、私自身がローズだったとしたら、多分1人で何も出来ずに将来の不安にかられ、世間の道から逸れるのを恐れて、母の元へ帰り、婚約者と安定した未来を手に入れるために結婚する道を選んでしまっていると思います。
だからこそ、ローズはジャックがいなくても自分で自分の道を選んで進んで行くことができた。
やっと強くなれたんだと思います。
ジャックと一緒に生きるハッピーエンドがあるとしたら、それはその先ローズが強くなることはないでしょう。
ジャックと一緒に生きることはないハッピーエンドがむしろローズにとって本当の意味でのハッピーエンドだったのかもしれません。
まとめ
長々と語ってしまいましたが、本当に素敵な作品で、何度も見るたびに違った考え方や視点が出てきます。
もし、自分の生き方に迷った時、何か満たされない感情が無くならない時、ジャックの様な人に会う機会があるかもしれません。
その時はローズの様にその人の考え方を新しい考え方として受け入れて、自分の考えの中に取り込んで下さい。
そうすれば彼女のように 自分で行動していく強さを身に付けることができ、自分の殻を破り、自由に生きることが出来るんだと思います。
是非一度見たことがある人はもう一度見てください。
人生で悩んだ時にヒントをくれる作品だと思います。
二枚組には未公開シーン、もう一つのエンディングが収録されています。
本編は見尽くしたという方はこちらも見てみてはいかがでしょうか。
他にも感想を書いていますのでご覧頂ければと思います。